当山に勧請されている尊神さまです
Deities belonging
勧請諸尊
鬼子母尊神像
鬼子母尊神は、もとの名を訶梨帝(ハリティ)といってインドの羅刹(鬼)でした。仏さまのお力で改心して仏教の守護神となり、特に法華経の中で行者を護る誓いを立てていることから、日蓮宗御祈祷の守護神となっています。
当山の鬼子母尊神は、第二十九世大観院日照上人が初めて大荒行堂に入る時に、ともに入行した尊神さまです。以来現副住職まで1000日間、この尊神さまは大荒行堂の行者達の必死の読経供養を受けています。
浄行菩薩像
法華経の従地涌出品には、正しい法を世の中に広めるために、大地を割って湧き出でる大菩薩衆が登場します。この菩薩さま達の代表が、上行、無辺行、浄行、安立行と名のる四菩薩です。浄行菩薩さまはこのお一人で、水の徳によって煩悩や病の障りを洗い流し願いを叶えます。
当山の浄行さまの蓮華座には、五行成満した大観院日照上人の苦修錬行のすえにのびた髪の毛が、衆生救済の願いを込めて埋め込まれています。
興栄走大黒尊天
明るい笑顔で財福を授けてくれる大黒さまのルーツを訪ねると、もとはインドの神さまで、摩訶迦羅(マハーカーラ)と呼ばれている三面六臂の恐ろしい神さまでした。大黒さまは、インドでは闘いの神として尊ばれ、中国に渡ると食物の神として台所に祀られます。そして日本では農業の神としても信仰されて、やがて七福神の代表格ともなりました。
当山の大黒さまの由来は、元禄13年に第10世の円実院日真上人が、疲弊した諸堂の再建に苦心していた折、日真上人の夢に大黒さまが現れたので、解体した本堂の跡を捜したところ、米俵に乗って右足を前に出した大黒さまを感得した、といわれています。日真上人は、この大黒さまをそのお姿から「走(はしり)大黒尊天」とお呼びして、一心に祈念したところ、無事に諸堂の再建を果たすことが出来た、と伝えられています。
「走り回って福を授ける」という功徳を広く世間に授けようと、昭和41年に「興栄走大黒会」が結成されて、甲子参りと大祭が挙行され、多くの講員・信者が信仰するところとなりました。
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